低線量肺がんCT検診を始めました!
低線量CTと通常のCTは何が違うのですか?
通常のCTのレントゲン被ばく線量は、6~15(平均7.14)ミリシーベルトですが、低線量CTの被ばく線量は、0.6~1.3(平均1.05)ミリシーベルトです。
最近のCT機器と画像再構成方法の進歩により、低い被ばく線量でも鮮明な画像が得られるようになりました。
当センターの低線量CTは、平均よりも低い0.84ミリシーベルトで検査を実施しており、健康への影響を最小限に抑えています。
どんな方におすすめの検診ですか?
・50歳から74歳で喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上の方
・禁煙してから15年以内の方
・咳、痰が多い方
・長年副流煙に悩まされている方
・肺がんが心配な方 などにおすすめします。
喫煙指数とは何ですか?
喫煙指数は(1日の喫煙本数)×(喫煙年数)として計算します。
加熱式たばこについては、「カートリッジの本数」を喫煙本数として計算します。
喫煙指数が600以上の方を重喫煙者、600未満の喫煙者を軽喫煙者といいます。
重喫煙者の方は、年1回低線量CT肺がん検診の受診を是非お勧めします。
検診はいつ受けられますか?
毎週木曜日(祝日等は除きます)の午後に受診できます。
受付時間は午後1時30分から午後2時までです。
検査は5分から10分程度で終了し、終了後速やかに専門医が結果説明を行い、後日結果報告書を郵送します。
なお、食事制限はございません。
予約は必要ですか?
予約が必要です。
事前にホームページのお問い合わせフォームに必要事項をご記入の上送信してください。
なお、「お問い合わせ内容」欄には、
「低線量肺がんCT検診希望」、「受診希望日」
を併せてご記入をお願いいたします。担当者から後日ご連絡をいたします。
↓お問い合わせフォームはこちらからどうぞ↓
【予約方法に関するお問い合わせ】
☏076-429-7578 担当:井上
(受付時間 午前9時から午後3時まで、平日のみ)
【検査内容に関するお問い合わせ】
☏076-429-7577 担当:石浦
(受付時間 午後1時から午後4時まで、平日のみ)
検診の費用はいくらかかりますか?
8,800円(税込)です。
どのくらいの頻度で検診を受診すればいいですか?
8,800円(税込)です。
Q1 日本で肺がんにかかる方はどれぐらいですか?
A1 日本では年間約12万人の方が肺がんと診断されています。
年間で男女合わせて、約7万5000人が肺がんで亡くなっていて、部位別のがんの死亡者数のトップになっています。
40代から肺がんと診断される方が増え始めて、死亡率は50代から上昇し、年齢が高くなるほど高くなります。
Q2 肺がんは、男性の病気というイメージがありますが、たばこを吸わない女性の肺がんも増えていると聞きました。たばこを吸わない女性も検診を受けた方がいいですか?
A2 女性も検診を受けることが大切です。
肺がんは、女性のがんによる死亡原因の第2位ですので、決して男性だけの病気ではありません。
特に女性の場合、たばこを吸わない方でも「肺腺がん」という肺がんになる方が少なくありません。
要因の一つとして、女性関連要因やホルモン剤使用が考えられています。
低線量肺がんCT検診では、こういったがんを早期に発見できる可能性がある検査ですので、がんが心配な方にお勧めの検査です。
Q3 低線量CT検診は、従来のレントゲン検査と比べるとどれくらい有効ですか?
A3 最近の欧米の大規模臨床試験で、重喫煙者の肺がん検診に従来の胸部レントゲン検査を用いた場合とCT検査を用いた場合を比較しました。その結果、CT検査の方がレントゲン検査よりも、早期のレベルで肺がんを発見することができ、死亡率がなんと16~24%も低下することが分かりました。
また我が国のCT検診学会からの数々の報告に基づき、2025年4月25日、国立がん研究センターは、重喫煙者に対して今後行ってゆくべき肺がん検診の方法は「低線量CT検査」であり、推奨グレードAであると発表しました。
これにより、今後は任意型検診(人間ドック)だけでなく、対策型検診(住民検診)にも低線量CT検査が広く採用されて行くと考えられます。
Q4 推奨グレードAとはなんですか?
A4 がん検診の推奨グレードAとは、検診によって得られる利益(死亡率の減少など)が、不利益(受診者への負担、過剰診断、放射性被ばくなど)を上回るとされているときに与えられる最高の評価のことをいいます。
たばこを多く吸う喫煙者に対して、国立がん研究センターは今後行ってゆくべき肺がん検診の方法は「低線量CT検査」で、推奨グレードAであると発表しています。
Q5 対策型検診と任意型検診の違いを教えてください?
A5 対策型検診とは市区町村が行う住民検診、任意型検診とは医療機関や検診機関が行う人間ドックのことです。
対策型検診は、集団全体の死亡率の減少を目的とした検診で、公共的な予防対策として行われます。
一方、任意型検診は医療機関や検診機関が行う人間ドックが該当し、保険者による予防給付や個人による受診選択など受診形態も様々です。
Q6 CT検診で肺がんと言われたら心配なので受ける気がなかなか出ません。何かアドバイスはありませんか?
A6 低線量肺がんCT検診で見つかる肺がんの多くは進行度Ⅰ期以下の比較的早期の肺がんですので、治療により根治することが期待できます。
また、最近の肺がん治療は大変進歩しており手術療法、薬物療法、放射線療法を組み合わせて行います。
特に、それぞれ個人のがんの性質に合わせて分子標的剤、免疫チェックポイント阻害剤を選択して治療ができるため、治療効果がかなり期待できますので、恐れることなく検診を受けられることをお勧めします。
Q7 たばこをよく吸う医師の方々は肺がんが心配な場合、どんな検診を受けていますか?
A7 低線量CT検診や胸部レントゲン検査を毎年受けています。